DIY入門 ホームセンターで板を調達!種類が多いがどれを選べばいい?

DIYで家具を作りたい!そうだホームセンターに行こう!
何かしら工作をしようと思うと、とりあえず板が欲しいですよね?でも、板と言っても、いろんな種類が売っていて、どれを選べば良いのかわからなーい!
というわけで今回は家具を制作するにあたり、どんな板材があるのかを紹介していきます。
材料の選び方
作る家具の種類や、場所によって要求される機能は変わってきます。
- 板自体に強度が必要か
- 見栄えが良い方がいいのか
- ビスを効かせたいか
- 軽さを重視したいか
- 隠れる所だから安けりゃ何でもいいのか
という感じです。
最悪でも作ったもの壊れなきゃいいんですが、それでも、より適したものを使った方が、機能的にもコスト的にも良いので、今回は最低限押さえておいたほうが良いポイントを説明していきます。
ちなみにボクが最初に作ろうとしているのは、こんなイメージの壁面収納です。
壁面収納イメージ↓↓


パッと見では面倒くさそうですが、分解して考えると、結局は戸棚や引き出しを天井まで積み重ねているだけなんですよね。そう考えるとなんかできそうって思えます。さて、というわけで棚をたくさん作って組み合わせていくので板が大量に必要になりますね。
そこで問題になるのが、
どの板を使えばいい?
っていう問題です。実際、ホームセンターに行くと、いろいろな板材が売ってますから。材質や値段もバラバラですし。

結論から言うとボクが今回使おうと思っている板は、売っている板をそのまま切り出して使うのではなく、ちょっと加工が必要になるんですが、フラッシュ板というものです。
フラッシュ板
薄板で組んだ芯材の骨組みをきれいな板でサンドイッチして作る板。

フラッシュ板の特徴
・板が反りにくい、ねじれにくい
・芯材の種類によるが軽くできる
・比較的安い
デメリット
・芯材以外は空洞なのでビスが効かない
・作るのに手間がかかる
・強度は低め
・キズが付いたら下地が見えてしまう
・雨や風に弱い
こんな特徴がある板材です。木っていうのは湿度の変化で伸縮するので反りやねじれを引き起こしやすいんですが、複数の木材を張り合わせる板は伸縮の影響が少ない傾向があります。
表面に貼るベニヤには表面がキレイに化粧されている突板やメラミンやプリント化粧板を使うことが多いです。ですが、化粧の層が薄いので、キズが付くと下地のベニヤ板が見えちゃうっていう欠点はあります。
メラミン化粧板はメラミン樹脂とフェノール樹脂を積層して成形していて、耐久性、耐熱性に優れているので、丈夫です。沸騰したお湯が入ったヤカンを置いたくらいじゃ全然平気です。
もしもキズがついちゃったら、補修は上から貼り直すくらいしか出来ないので難しいですが。
あとは、木口(断面)はそのままだと汚いので隠して上げる必要ありです。
っていう感じです。今回のケースだと、以下の理由でフラッシュを選びました。
・天井まで組み上げるため、軽量化したい
・箱状に組んで形状的に強度が出るので、板自体の強度はいらない
あと、芯材は外枠だけではなくランバーや繊維板で埋めるベタ芯という製法もあります。隙間がなくなり強度が上がります。芯材によってはビスがどこでも効くようにもなるが、代わりにコストと重量が上がる。
また外枠の芯材の隙間をスタイロフォームで埋めれば強度と軽量化の両立も可能。また、6角形のハニカム構造を芯材として使えば、強度と軽さを両立することもできる。だがスタイロと同様ビスは効かないので注意。
ランバー:軽い板(後に詳しい説明あり)
繊維板:MDFやパーチクルボード、OSB
繊維板の強度は
OSB>パーチクボード>MDF
ということで、ホームセンターにレッツゴーです。

せっかくホームセンターに来たので、いろいろな板材もついでに見ていきましょう。
集成材
ホームセンターでキレイな板材を探していると、まず目につくのが、この集成材の板です。
そこそこ大きいホームセンターでもサブロク(1820✕910)の板は見かけないですね。910✕600とか1200✕300とかは見ます。

小さな角材を貼り合わせて大きな1枚の板に仕上げています↓↓

集成材の特徴
・小さな木材を貼り合わせているので湿度変化による反りやねじれにくい
・乾燥状態の良い木材を材料としているので、品質が安定している
・丈夫
・木目を感じることができる
・少々のキズであれば補修も可能
デメリット
・重量が重い
パインは明るい色の木目で比較的柔らかめの木、ラバーウッドは茶系の温かい印象で硬めの木です。細かい角材の継ぎ目は見えるものの木目もあり、木の板っていう感じはします。
18mm~24mm程度の厚みがあればテーブルの天板などに利用できます。

使用する際は、板の表面を塗装したほうが長持ちします。木の風合いを保ちたい場合にはオイル系を塗り込みます。
ダイニングテーブル等、水や油がかかりやすいところはニスなどトップコートが必要です。
ベニヤ板、合板、コンパネ、ランバー
ホームセンターの資材売り場によく置いてある板材です。

ベニヤの特徴
薄くスライスした単一の板をベニヤって言います。厚みは3mmくらいまででしょうか。
ベニヤ板↓↓

それ以上の厚みになってくると複数のベニヤを接着剤で貼り合わせる合板になってきます。
合板の特徴
前述のとおり複数のベニヤを接着剤で貼り合わせた板。ホームセンターでは28mmくらいまでなら手に入ります。木の種類はラワン、シナ、杉、白樺など多岐にわたります。
合板↓↓

単板を3枚以上で構成されていて、繊維方向を縦横に交差するように貼り合わせているため非常に強度があります。接着剤にはホルムアルデヒドが含まれていますが、その放出量がJIS規格内であるF☆☆☆☆という表記のあるものが建築の内装で使われます。
コンパネの特徴
コンパネも合板の一種です。というか合板です。
コンパネっていうのはコンクリートパネルの略で、コンクリートを施工する際の型枠に使われます。違いは主に接着剤。コンクリートは固まる前は水分を多く含んでいるので、水による剥離、変形が少ないという特徴があります。
表面をオレンジっぽい色でツルツルに塗装しているコンパネもあります。
コンパネ↓↓

この板はホルムアルデヒドの表記はありません。なので、内装として使うことはオススメできません。
ランバーの特徴
パッと見では合板と同じように見えますが、断面をよく見ると、こちらは芯材として違う種類の木材が中心に入っている板です。芯材に使われる木材はファルカタ材など安価で柔らかく、軽い材料が使われます。
シナランバーやラワンランバーなどがありますが、芯材は同じで、表面に貼る突板がシナやラワンという木のベニヤを使っています。
ランバーの断面↓↓

強度は合板に劣りますが、家具に使う目的では必要十分です。ビスもそれなりに効きます。なにより、芯材のおかげで板自体が軽いです。表面も突板が貼ってあるのでキレイです。
幅はぎ材
細長い板を横方向に接ぎ合わせて1枚板にしたもの。この状態を無垢と称して売っている店もある。(特に楽天市場とか)
幅はぎ材のテーブル天板↓↓

・木目が美しい
・経年で色合いなどが変化する
・重厚感がある
・丈夫
・少々のキズであれば補修も可能
デメリット
・重量が重い
・価格が高い
・湿度の変化などで反りやねじれが生じやすい
・キズは付くもの
キレイな板を探そうとすると、良いお値段すると思います。
と思ったら、すげー安いの見つけた↓↓

ビバホームというホームセンターでムクボードなるものが売っていました。これは檜の幅はぎ材です。杉もありました。4000~5000円でこんな1枚板が買えるのは破格では?
サイズはサブロク(1820✕910)の24mm。
これはちょっと安すぎない?
と思ってよく見たら節だらけです。
高い板は節の部分は使わないようにするんですが、そういう弾かれた部分を使ってるからこれは安いんでしょうね。
まあ、それを味と捉える人も、そもそも気にしない人もいるでしょうし考えようによってはお得かもね。
無垢一枚板
1本の木から切り出した一枚板。正真正銘の無垢板です。大きい板になるほど相応の巨木が必要になるから価格も跳ね上がります。
ホームセンターでは、まず手に入らないから建材店や通販で問い合わせるといいでしょう。
・木目が美しい
・経年で色合いなどが変化する
・重厚感がある
・丈夫
・少々のキズであれば補修も可能
デメリット
・重量が重い
・価格が高い
・湿度の変化などで反りやねじれが生じやすい
・キズは付くもの
無垢の一枚板↓↓

表面処理について
板は基本的にそのままでは使えない・・・ことも無いけど、寿命を延ばしたりキレイに使い続けたいなと思ったら表面を保護してあげる必要があります。
木が表面に出るものは塗装、オイル、ステイン、ワックス、ニスなどで表面に塗膜を作ってあげないと、水染みや汚れが付きやすくなります。
木の質感を活かしたい場合は、塗膜を作らないオイル仕上げやステイン+ワックスなどで保護を。
水が掛かることが多い場所にはウレタン塗料やニスなどトップコートをしっかり塗って水を弾くようにしておきましょう。
まとめ
木目や木の重厚感が良い
経年変化による味を楽しみたい
テーブル天板に利用したい
→無垢板、はぎ材、集成材がおすすめ
多少手間がかかっても価格を抑えたい
軽く仕上げたい
→フラッシュなど加工板がおすすめ
ということで、今回は板の紹介に終始してしまいましたので、次回から、家具製作をやっていきます。
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